初老祝い

数日前に、初老祝いのお餅を1日に着くように手配したので・・・と、相方のお母さんから手紙が届いたの
まず「初老」って言葉と字にプッて思っちゃったんだけど、寿命の短かった昔では40歳はそう呼ばれてしまう年齢なんだわねぇ
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数え年42歳の大厄を初老祝いと言うのは他の土地でもあるいみたいだけど、手紙には「12月中にお祓いをうけて下さい」って書かれていたの
本厄を迎える前年の11月から12月にかけて、お神酒と厄除け用の紅白の鏡餅を持参し神社でお祓いを受ける物なんだってさ
でも、あまり詳しくは知らないようなので調べてみたら、本厄を迎える前にお祓いをするのは、金沢ならではの習慣らしいわ
私は普通の厄払いも厄を迎えてからお祓いに行くっていう考えだったけど、金沢だけみたいと言ったら「え?そうなん?」ってお父さんは言っていわ
それが当たり前で育ってきた人は「他は違うの?」って驚いていたよ
 
 
じゃあ、何で金沢では11月から12月にお祓いをするようになったのか?これも、聞いても解らないという返事だったから調べてみたわ
菓子屋や餅屋さんの都合でそうなったみたいで「本来は年が明けて本厄を迎えてお祓いを受けるものですが、年末年始は菓子屋さんがお正月のお鏡餅づくりに追われるので、前年の内に厄除けを済ますことをどうも奨励したようなのです。」だって
ふぅーん
もっと歴史的な意味があると思っていただけに、ちょっと拍子抜け
 
 
ついでに、本来はどうするべきなのかも気になったから調べてみたわ
2升重ねの紅白の餅と、お酒2升を神社に奉納して御祓いをしてもらう(相場は5000円ぐらい)
御祓いが終わると、厄落としされた餅半分(紅白の紅い方)と、酒半分(一升瓶)が戻ってくる
この厄落としされた餅を切り分けて、近所や親戚に配って厄を担いでもらう(最近は別途用意して餅を配るのが主流)
ちなみに、電話で聞いてみた時は「お父さんとお母さんのそれぞれの兄弟の家と、相方の兄弟の家に配った」と言っていたわ
本来はお正月の鏡餅と同じようなのを用意するんだけど、食べにくかったり割るのが大変だったりで、最近は真空パックのお餅のセットにする人が多いんだそうな
で、うちに届いたのはこういうセットでした
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こんな風に奉納するらしい
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お餅の上に丸干しイワシが腹合わせで2匹ついています
・メザシではない丸干しで人生に良い目が出るように
・腹合わせは、これからも腹を割ってお付き合いください
という願いが込められているんだそうです
また、厄をみんなで担いでもらう意味もあるんだってさ
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相方の実家は金沢市内だから、いろんな習慣もかなり簡略化されているんだけど、石川県でもまだ古いしきたりが残る地域は親戚一同集めて結婚式の披露宴並みの宴会をやったり、1件1件お餅を配り歩いてお祝い金を貰う(←どっちが目的かわからんよね?)などする地域もあるんだってさ
 
 
還暦だの古希だのっていうのは聞くけど、調べたお祝い一覧の一番上に「初老」って(^_^;)
初老 42歳
還暦 61歳
古希 70歳
と続いていくようです
こういう一覧となった形で見てしまうと、確かに老いを意識し始める年齢って意味では、そうなのかもなと思っちゃったわ
 
 
こちらが真空パックの「かぐらもち」
「かぐらもち」っていうのは、石川県で栽培されている品種の中でも、トップクラスで美味しいとされていて、伸びが良くて味が濃いめなので、磯辺焼きやお雑煮に入れてよく食べられます
いただいたのは、塩・よもぎ・豆
他にあわ・きびの5種類が主流です
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「とぼもち」というのは、漢字で「斗棒餅」と書くんだけど、この形のことを言うの
つきたての餅をコロコロと伸したものの形が、昔、お米の計量に使われていた「斗棒(とぼ)」という道具に似ていたことから付いた名前なのよ
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