中馬のおひなさん

東海地区一の紅葉の名所である香嵐渓に流れる川沿いに「中馬街道」と呼ばれる道があるの
中馬(ちゅうま)っていうのは、江戸時代の中ごろ信州でつくられた馬の背に荷物を乗せて運ぶ人々の組合のこと
愛知からは塩や海産物、信州からは年貢米やタバコなどが運ばれ、特に塩は重要な物だったので「塩の道」などどいう呼ばれ方もしていたそうよ
白壁や土蔵などの江戸時代後半の町並みが今も残るこの辺りは、住民総出で年間を通していろんな催し物をしているの
先週末までは、お雛様を飾る催し物が開催されていたわ
3日を過ぎた後だったから、人も少なくゆっくり見て回ることができたよ
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明治や大正時代のお雛様は今よりずっと人形が小さく、その変わりに御殿のような豪華な建物と一緒に飾るのが普通だったんですって
それが、昭和になると御殿ではなく人形そのものにお金をかけるようになっていって、今のような大きさの人形になっていたんだそうよ
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この周辺には、たくさん竹が生えていることもあって、こんな「竹雛」もあったわ
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こちらは竹をくりぬいて、その中に人形を飾っています
ちょっとかぐや姫ちっくな感じだわね
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この地域は三州瓦の生産地とても栄えた所でもあり、昔は瓦粘土で作る「土雛」が作られていたの
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ボランティアガイドのおじさんの話では、農家が多かったこともあって昔は男女一緒に節句をしていたんですって
今でいうお内裏様とお雛様の土雛は長男にだけ作り、その他親戚の人などからは縁起担いた七福神や、立派に育ってくれるよう歴史上の武将、当時流行った歌舞伎をモチーフにしたものがプレゼントされたんですって
 
 
 
これは、まねき猫だけのお雛様
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電気屋さんの中にもお雛様、美容院の中にもお雛様、個人宅の中にもお雛様、お惣菜屋の中にもお雛様・・・
どこを覗いてもお雛様が必ず飾ってあって、お店じたいに用事がなくてもお雛様を見ていって!って招き入れてくれて、とても温かい人達ばかりでした